ゆくいどころとゆんたくともあい
こんにちは。ぶーこです。
沖縄の風習というか習慣というか、色々あります。
沖縄に来て、南に国の人がゆっくり生きている意味が分かったと以前書きました。
それ(ゆっくり生きること)に通じるものが、「ゆんたく」だと思います。
「ゆんたく」は、おしゃべりのことですが、我々ナイチャーが考えるおしゃべりの域を正直超えています。1~2時間では済まないのです。
腰を据えて4~5時間が当たり前。下手をすると、それ以上になることも・・・。
「私には付き合いきれない」「疲れる、いつ終わるんだ」「さっき終わりかけてたのに」「時間がもったいない」「他にもしたいことあるのに」・・・等々と思ってしまっていました。
まだまだウチナンチュには程遠いです。
ゆっくり生きる南の国の人には、ゆんたくは重要なのです。
お茶を飲みながら水分補給をし、ゆんたくで情報交換とストレス解消をし、日が暮れるのを待つ・・・とても理にかなっています。気温が高いと、本当に体力いりますよね。何もしてなくても、ぐったりしますから。
そして、その「ゆんたく」をするのが「ゆくいどころ」です。
「ゆくいどころ」は、休憩所の意味です。ゆっくりするところということです。
今では、あちこちのお店の名前に使われていたりもします。
沖縄の人は、ゆっくりしていってといわれなくともゆっくりする人が多いイメージです。(あくまでイメージです。)
女性はゆんたくで、男性は飲み会で、何時間でもおしゃべりしています。
飲み会は、朝までは当たり前で、そのまま仕事に行く人もいるぐらいだとか・・・。
今はだいぶ減ったとのことですが、危険ですね。運転しなくとも、いろんな意味で。
それだけ仲間との会話や時間が大事だと言うことなのでしょう。
仲間との繋がりは、「もあい」が普通に成り立っていることからも分かります。
地域によって「結(ゆい)」とか「模合(もあい・もやい)」という交流や繋がり・助け合いがあったのは、あちこちで残っています。
一人では出来ない大きなことを、昔はそういった助け合いで行っていたということで、聞いたこともある人はいると思います。
驚いたのは、沖縄で残るその形(やり方)です。
わらぶき屋根を皆で葺き替えるとか、棟上を皆で助け合うとか、漁(や猟)で大物を助け合って仕留めるとか、広大な農地の農作や収穫の手伝いとか、子供の面倒をお互いに見るとか・・・各地で残っているようなそんな助け合いではないのです。
では、どんな繋がりかというと・・・
「金」です、「かね」。
「きん」ではなく、「お・か・ね」。
合理的といえば合理的なのですが、毎月5千円とか1万円とか(10万円なんていう集まりも)を、集金し、順番にそのお金をメンバーに渡すのです。
1万円の会費で、10人のメンバーであれば、10ヶ月に1度10万円を手にするということです。
出産や進学、入院等といったことで、お金が必要な人が使えるようにという助け合いの意味だったらしいのですが、今ではすっかり「順番」で落ち着いているそうです。
まあ、順番のほうが不満も少ないですよね。
さらに驚いたのが、そうした「もあい」のグループがそこかしこに沢山あり、いくつものグループに入っている人がいるということを聞いたからです。(2~3という人が多いようです。)
そして、集金の際はきまって「飲み会」「食事会」だそうです。(出席しなくても集金はされます。)
組合や農協のような役割を、そういった組織に支配されず、仲間内で行っていたものなのだろうと(自分なりに)理解しています。
ある意味、好きなグループのみに属せば良く、組織が力を持つこともないので、とても民主的といえますし、合理的だと思います。
私は1つも入っていません。そもそも誘われたこともないですが、誘われても入る気はありません。ダンナにも、入るなと言っています。
ダンナには、別の意味で(飲み会を避けるために)、「同窓会ともあいには、近づかないように」と伝えています。
沖縄にギャンブルが多いのは、こうした風習もあるのではと思ってしまいます。
悪い風習と言う意味ではないのですが、一時急に大金を手にするというのは、似た要素を持っているように感じてしまうのです。
助け合いと言えば聞こえはいいのですが、こうした風習と大家族という環境もあいまって、お金がなくても「なんとかなる」と、働かなかったり、貯金をしていなかったりということに繋がっていなければいいなと思っています。
子供が稼いでいるから自分は働かなくても大丈夫とか、親が土地を持ってるからそのうち貰えるとか、そんな考えをしている人がいたので、助け合いというより、楽をしたいだけだったり、人に依存しているように思えて、ちょっと心配になりました。
まあ、誰でも楽はしたいものなので、それが悪いとは言いませんが、もし私が兄弟や親に頼られる立場だったら嫌だなと。
私は、自由に、ゆっくりと、楽しく生きていきたいです。
読んでいただき、ありがとうございます。